離婚の慰謝料の請求|どうすれば多くもらえる?

離婚 慰謝料

たとえば相手の浮気が原因で離婚した場合、慰謝料を請求するのは当然の行為です。とはいえ、どうやって請求していいのかわからないことも多いですよね? どのくらい貰えるのかもわからないし、手続きもわからない。慰謝料払ってください!と言って払ってもらえるものでもありません。

離婚時の慰謝料トラブルを避けるためにも、詳しく取り上げてみたいと思います。

慰謝料はどんなケースでもらえるのか

まず最初に、慰謝料のケースについて説明したいと思います。

身体的、または精神的苦痛を受けた場合、その償いとして相手方に請求できるお金を慰謝料と言います。

(1) 浮気、不倫をされた場合
(2) 結婚生活を維持する努力をしなかった
(3) 性交渉の不存在
(4) 身体的、精神的な暴力(DV)悪意の遺棄を受けた場合

※DVというのは、身体的な暴力だけではなく、精神的に侮辱され続けた場合も入ります。たとえば、友人や親戚関係との付き合いを制限されたり、外出や仕事をさせなかったりすることも精神的暴力にあたります。悪意の遺棄も同じで、これは相手が困るとわかっているのに、わざとそれを行うことです。夫が生活費を渡さなかったり、専業主婦の妻が家事をしないということも、これに当てはまります。

請求できる理由として、代表的なものが上記です。離婚理由の中でも、もっとも多いとされる「性格の不一致」は、どちらか一方が悪いわけでもないと考えられているため、慰謝料を請求することは出来ません。あくまで「苦痛を受けた」場合の償いとして貰えるお金だということを覚えておきましょう。

慰謝料の計算方法

相手の年収によって、ある程度決まっている「養育費」とは違い、離婚の慰謝料に決まりはありません。話し合いの末、お互いが納得する額が慰謝料となりますが、話し合いがまとまらない場合のために、ある程度の目安というものがあります。

相手方に請求する時のためにも、目安として参考にしてみてください。

【慰謝料の算定基準】
・責任軽度/婚姻期間1年未満・・・100万円
・責任中度/婚姻期間3年~10年・・・500万円
・責任重度/婚姻期間20年以上・・・1,000万円

上記は慰謝料の算定基準と呼ばれるもので、これがある程度の目安となっています。さらに細かく見ていくと、離婚の原因になった事柄によっても細分化されています。

【離婚原因から見る基準】
・浮気、不倫・・・100~500万
・身体的・精神的な暴力(DV)・・・50~500万
・悪意の遺棄・・・50~300万
・その他(セックスレスなど)・・・100~300万

このように、婚姻期間、責任度、離婚に至った原因、相手の収入などを総合的に見て慰謝料は決定されます。ほとんどの場合、100~300万ほどに落ち着くことが多いようです。

慰謝料を多くもらえるコツがある?

「こんなにも辛い思いをしたのに、この程度しか貰えないの?」後になって、そう思うことがないよう、納得の金額をもらうためには覚えておきたいことが幾つかあります。今度の生活のため、新しく人生を立て直すため、貰えるお金は多いほうがいいですよね?

まず、慰謝料をしっかり貰うためには、確実な証拠を集めることが大切です。「こんなことを言われた」「こんなことをされた」などの言葉だけの証言では、真偽を確かめる術がないため、確実な証拠な何よりも大切になってきます。

(コツ1)浮気や不倫の事実を証明する証拠

・不倫相手とラブホテルに出入りしている写真や動画

・メールなどで、肉体関係があったと思われるやりとりをした文書

・配偶者本人、または不倫相手が不倫の事実を認めたことを記録した念書

法律的には、キスやハグは不貞行為とみなされません。行為がそれ以上ではなかった場合、慰謝料を取るのは難しいとされています。そのため「肉体関係があった」とされる証拠を集めておくことが鍵になってきます。

もしも、パートナーに浮気の疑いがあったら「離婚問題、浮気の悩み、探偵を依頼する時どうしたらいい?」の記事を参考にしてください。

(コツ2)身体的、精神的な暴力(DV)を証明する証拠

・傷ができるほどの暴力なら、医師の診断書

・傷を撮影した写真

・暴力を受けた日時や、詳しい場所、状況などをメモに残しておく

・言葉の暴力の場合もメンタルクリニックなどの受診記録

傷は時間がたつと治ってしまう場合があります。忘れないようにスマホの写真でも良いので、必ず撮影しておくこと。その際、どんな状況でこうなったかも一緒にメモをしておくと良いでしょう。

(コツ3)悪意の遺棄(相手をわざと困らせること)を証明する証拠

・生活費の振込がないとわかる預金通帳

・別居に至った経緯や、それがはじまった日の記録

・相手がアパートやマンションに住んでいる場合、その賃貸借契約書など

・専業主婦の妻が一切の家事をしないといった場合には、食事の記録(外食やスーパーのレシート)部屋の様子を残しておく

このように、何かがあった場合はそれを記憶して残しておくことが必要になります。日が経つと記憶は曖昧になってしまい、曖昧はものは証拠にはなりません。第三者を挟んで話し合いをする場合は、証拠は何よりも大切になります。意識して揃えておきましょう。

慰謝料の請求方法・手続きの仕方

慰謝料を請求する方法として、主に3つの方法があります。

・当事者同士で相談(直接協議)

・相手に内容証明を送って請求する(請求通知)

・弁護士に依頼して交渉する、起訴する

たとえば、ドラマなどでよく見る展開というのは、だいたい下記のような流れになっています。

①当人同士での話し合いをする。
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②話し合いでまとまらない場合、離婚調停に。
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③離婚調停でまとまらない場合、裁判に。

上記のように話し合いがまとまらず裁判にまで発展することは少ないですが、決してありえないというわけではありません。どういった流れで、何をすればいいのか詳しくみていきたいと思います。

(請求方法1)当事者同士で話し合いをする

話し合いをもてるような関係ならば、電話で請求することもできます。この場合、第三者を挟んでいないため、互いの主張を素直に口にすれば、早期に解決する可能性も高くなります。しかし口頭での話し合いになるため、あとになって言った言わないのトラブルが出てくる可能性はあります。

話し合いがまとまったら、必ず示談書(または和解契約書)を作成し、捺印をして証拠として保管すること。後になって起こるトラブルを避けるためにも、面倒でも作成しておくことをお勧めします。これは自分でも作ることが出来ます。テンプレートなどもあるため、それを利用することも視野に入れましょう。

(詳しくは「離婚協議書と公正証書」を参考にしてください)

(請求方法2)内容証明を送る

直接交渉したくない場合で、まず最初に選ばれるのが内容証明です。

Q 内容証明とは?

A 日本郵便が証明してくれる郵便サービスのこと。損害倍賞手続きに利用されることが多く、「いつ」「誰が誰に」「何を」といったように、内容文を郵便局が5年間証明してくれるものです。つまり相手方に「そんな手紙なんてもらってない」と言わせないためのものです。(1回あたり、1500~2000円程度の郵便手数料がかかります。)

用紙のサイズや紙質に関しては自由ですが、わからない場合には文房具屋で内容証明専用の用紙が販売されているので、そういったものを使うもの良いでしょう。これは同じ内容のものを3枚(相手方に送るもの、自分のもの、郵便局に保存するもの)作成することになります。

それほど専門的な知識はいりませんが、不安に思った場合は弁護士に相談をするのも良いかもしれません。

(請求方法3)離婚調停を視野に入れて考える

話し合いでまとまらず、内容証明を送っても応えてもらえない場合、離婚調停での慰謝料請求も視野にいれたいと考える方も多いと思います。

これは裁判とは違います。裁判所で、調停委員(基本的に男性1名、女性1名)が同席した上で話し合いをすることを指します。

一対一ではお互い感情的になってしまうこともあるため、間に第三者が入ることで冷静になって話し合いを進めることが出来ます。うまく調停がまとまった場合、調停調書が作成されるので、相手が約束通り支払ってくれなかっった場合でも、相手の貯金や給料を差し押さえすることが出来るので、こじれてしまった話し合いにはメリットになるでしょう。

自分一人で行うことも可能で、その場合かかる費用は2000円ほどです。しかし、気持ちが疲れてしまい、自分一人ではどうしても心配だという場合は、弁護士に相談することも視野に入れても良いでしょう。

離婚の慰謝料には時効があるの?

慰謝料の請求には、3年という時効があります。そのため、離婚が成立して3年が過ぎてしまうと、慰謝料を請求することができなくなってしまいます。

このカウントの方法は、たとえば「妻の浮気を知ってしまった日」から3年です。

慰謝料というのは、相手に償ってもらうためのお金です。そのため一定期間が経ってしまうと請求ができなくなってしまうので、心を決めたのなら速やかにどう対応するか決めなくてはなりません。

Q 時効を止める方法もある?

A すでに離婚していても、3年以内なら請求はできます。すぐに裁判で請求することが出来なくても、内容証明を送ることで、一度そこで時効カウントはストップされ、その時から半年以内に起訴を起こすことで時効は中断されます。