調停離婚の流れ

調停離婚 どんなもの

調停離婚と聞くと、慣れない言葉に不安になることもあるでしょう。弁護士は必要なのか、費用がかかるのかなど、知らないことばかりだと思います。今回はそんな調停離婚について詳しく見ていきたいと思います。

調停離婚と調停離婚の流れ

まず最初に調停離婚とは何なのか。

これは夫婦ふたりだけでは話し合いがまとまらない場合、裁判ではなく、離婚調停の申し立てをすることにあります。裁判とは違うもので、円滑に話し合いができるよう、第三者が間に入るものと言ってもいいでしょう。

・離婚を相手が承諾しない

・養育費が決まらない

・財産分与の条件に応じてくれない

このように問題が多岐にわたる場合もあり、その全てを話し合い解決に導こうとするのが調停離婚です。必ずしも離婚したいと考えていない場合でも、調停は行うことができます。

相手と顔を合わせることが不安に思う方も多いようですが、調停では基本的にお互いに顔を合わせることはありません。夫婦は別室で待機することになり、調停委員とは交互に話すことになります。調停成立までそれは続きますので、安心しても良いでしょう。

調停離婚のメリット・デメリット

□メリット

全ての記録が調停調書として残ることになりますので、証明力が強く、後になってトラブルが起きることを防ぐことができます。万が一養育費の支払いが滞った場合、給料の差し押さえなどの効力も発揮します。

その他には、第三者を交えての話し合いのため、冷静に進めることもできるでしょう。たとえばDVなどの行為を受けていた場合、顔を合わせて話し合うことは怖いと感じるかもしれませんが、調停では基本的に顔を合わせることがないため、安心して進めることもできます。

□デメリット

申立をして約1ヶ月ほどで第一回目の調停日の通知が裁判所から届きます。調停は平日しか行われず、第一回目は裁判所が決定します。どうしても行けない場合は、期日変更申立書が必要になるため、出来る限り予定を空けておかなければなりません。

それは相手方も同じことで、双方が揃わないかぎり、話し合いも進まないため仕事の調整が必要になるでしょう。

調停にかかる期間と時間

調停の期間は様々で、話し合いがすぐにまとまる場合は1回きりの調停で成立する場合もあれば、半年以上調停を繰り返す場合もあります。だいだいの場合、3~4回ほどの調停で成立するのが一般的と言われています。

必要となる書類は夫婦が二人で協力しないといけないものが多く、それができない場合長期化する恐れもあるでしょう。

調停一度にかかる時間も同様で、話し合いがなかなか進まない場合は長くなってしまうこともあります。しかしだいたい平均は2~3時間であり、まとまらない場合は次回に引き継ぎという形になります。

調停の申立方法

調停離婚の申立書は、全国の家庭裁判所の窓口でもらうことができます。ダウンロードすることもできますので、目を通しておくのも良いかもしれません。

□申立書のダウンロードはこちら(名古屋の家庭裁判所のHPになります)

□記載例もありますので、こちらを参考にするのも良いでしょう。

ひとりで出来るかどうか不安だとは思いますが、調停は裁判とは違います。申立書を見ればわかると思いますが、専門的な知識がなくとも記入することができる簡単なものになっています。自分ひとりでも、しっかり勉強をして挑めば失敗することもないでしょう。

しかし絶対に失敗したくない場合があるなど、どうしても不安な場合は弁護士に依頼をすることを視野に入れるのも良いかもしれません。

□必要書類

・自分と相手の戸籍謄本
・年金分割のための情報通知書

財産分与で夫婦の年金を分割するため、年金分割のための情報通知書が必要になります。その他にも平日の昼間に連絡がとれる連絡先も必要となります。

□費用

申立にかかる費用は収入印紙と、相手への呼び出し通知の切手代になりますので、費用としては合わせて2000円前後になります。

上記の全てを家庭裁判所に提出すれば、申立の手続きは終了になります。

調停の出頭・呼出状/期日変更申請書について

申立をしてから約1~2ヶ月後に、裁判所から第一回調停の通知が届きます。これは自分だけではなく、相手にも同じように届いています。調停を申し立てることを相手が知らなかった場合、この時点ではじめて知ることになります。

相手方に届く書類は、調停への呼出状のほか、あなたが記入した調停申立書の写し、調停に関しての簡単な説明書、照会書になります。

(※ 照会書とは、あなたの主張に対して、相手が自分の主張を提出するための書類です)

第一回目の調停は裁判所で決定します。どうしてもその日に都合がつかない場合、期日変更申請書を提出しなくてはならないので、スケジュールは空けておく必要があります。

調停の進行と内容

(1)受付をすませた後、申立人待合屋へと通されます。相手は相手方待合室に通されるので、顔を合わせることはありません。

(2)調停がはじまると、最初に申立人であるあなたが呼ばれます。名前ではなく番号で呼ばれるため、誰かに聞かれる心配もありません。

(3)調停屋には、男女1名ずつの調停委員がいます。そのふたりに自分の主張を話します。

(4)あなたの申立が終われば、待合室へ帰ります。その後、相手が調停室へと呼ばれています。

(5)これを2回繰り返し、1回目の調停は終了になります。1回の調停を終えるまで約2〜3時間かかるのが一般的です。

調停成立と成立後について

調停でお互いの意見がまとまることを、調停成立といいます。

調停が成立すると、調停調書が作成され「離婚の調停成立日」と戸籍に記載されることになります。そしてこの成立から10日以内に離婚届をお住まいの市町村の役所に提出をしなければなりません。提出義務は申立人が追うことになっていますので、あなた自身の手で提出をしましょう。

一度調停調書に内容がまとまってしまうと、記載された内容に意義を唱えることはできません。成立前に確認を怠らないようにしましょう。

調停が不成立(不調)になった場合

調停委員がこれ以上話し合っても決着が付きそうもないと感じた場合、調停の不成立(不調)となります。多くは半年以上調停を繰り返したが、お互いの言い分が歩み寄りを見せない場合などが対象になります。

調停の不調(不成立)は調停委員と裁判官(家事調停官)が判断することで、自分たちの希望とは関係がありません。相手が調停に参加しないことも、調停不成立の対象になります。

この場合の進め方として、再び当事者同士で「協議」をするか「起訴」をするかの選択になります。審判という珍しいケースもありますが、多くの場合は再び夫婦で話し合いをはじめるようです。

起訴をして離婚裁判を考える場合、今までとはかかる費用が違ってきます。一人で裁判に挑むことは難しく、ほとんどの場合が弁護士へ依頼をしています。諦めて協議に移ろうと思っても、相手方から起訴される場合もありますので、よく考えて行動しましょう。

調停取り下げ

調停の取り下げは申立人のみが行うことができます。

調停中に、これ以上話し合っても時間の無駄だと感じたり、不利に話し合いが進んでいると感じた場合、調停を取り下げることがでいます。調停ではなく裁判で物事をはっきりさせたい場合や、反対に、もう一度やり直したいと考えた場合に取り下げることが多いようです。

離婚のための裁判をしたいと考えた場合も、調停をしてからでないと裁判はすることができません。調停でこれ以上話し合っても無駄だと判断した場合、調停委員の「調停の不成立」を待たずに、調停の取り下げをして裁判に移行しても問題はありません。

自分で調停を不成立にして裁判に持ち込んだとしても、裁判で不利になることはありません。

調停離婚の場合の注意点

調停離婚は成立まで時間はかかりますが、費用はあまりかかりません。成立後につくられる調停調書は、離婚の公正証書と同じだけの証明力があり、後々トラブルになった場合、金銭の支払い等に強制的な力を持っています。しかし、だからこそ気をつけるべき事柄もあります。

□調停委員は法律のプロではない

□あくまで中立の立場でアドバイスをしてくれる方々

□調停委員との相性というものは確かにある

調停委員はだいたい50〜60代の年配の方々で、職業は様々です。あくまでアドバイスをくれる方々であって、必ずしもあなたの味方になってくれるとは限りません。相性もあれば、当たり外れがあると言っても過言ではありません。

最終的に調停調書が決定された時、勉強不足で挑むと自分にずいぶんと不利になっていたという場合もあります。調停調書の証明力が強いため、それを覆すことは難しいことです。調停が安いからといって、安易にそれを選ばず、調停をするからにはきちんと自分なりに勉強して挑むことが大切になるでしょう。

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