失敗後悔のない離婚をするために

離婚 後悔しない

離婚は一時の感情だけで、決めてしまって良いものではありません。今まで作り上げた生活を一度壊してから、もう一度新しい生活を作り直すのですから、そこにかかる労力は大変なものです。後悔のない離婚をするためには、その後の生活のことまで真剣に考えてみましょう。

離婚に至るまでの流れ

離婚に至るまでの流れは、夫婦によって違います。

たとえば性格の不一致で、お互いが納得のうえで離婚届に判を捺す場合と、相手の浮気が原因で離婚を決断し、なおかつ相手方は離婚を拒否している場合では、手続き自体が全く異なります。相手方に暴力を振るわれて、逃げるように離婚する場合も中にはあるでしょう。このように、夫婦の離婚には様々な問題と手続きがあります。

(協議離婚の場合)

1 離婚の同意に至る
2 離婚条件の話し合い
3 離婚協議書の作成(慰謝料・養育費・子供との面会などを決めたことを残しておくこと)
4 離婚届の証人をみつける
5 離婚届を提出する
6 引っ越しをする
7 住民票の変更
8 運転免許証の変更
9 子供の苗字の変更、印鑑登録、保険の見直し

クレジットカードの変更や、児童扶養手当、児童手当、引っ越しに伴い子供の転校も視野に入れないといけません。このようにやることが数多くあるだけではなく、離婚による精神的負担が重なり疲弊してしまう方も多いでしょう。

離婚さえできれば良いと、後先考えずに感情的になり「慰謝料」「養育費」はいらないと約束してしまうと、後になって後悔する日がやってきます。感情的にならず、話し合いの席では常に冷静であることに心がけることも大切です。

それでは、離婚後どんなことに苦労する可能性があるのか、金銭面ではどうか、詳しく見ていきたいと思います。

離婚後に起こる、起こりそうな問題リスクを知っておこう

離婚後に起こり得る問題についてまとめてみました。自分には関係がないとは考えず、知識として身につけておきたいものです。

仕事の問題

結婚生活中も夫婦共働きで、離婚後も同じ場所で仕事が続けられるのでしたら、仕事についてはそれほど思い悩むこともないかもしれません。しかし中には専業主婦であったり、パートタイムで日中だけ働きに出ていた場合もあると思います。

すぐに満足のゆく仕事を見つけられるとは限りません。ブランクがあるのなら、それはなおさら難しいことかもしれません。子供が小さな場合、日中子供を預かってくれる場所を見つけないと働き口さえ探すこともできません。残念ながら現在、待機児童の増加は社会問題にもなっている事柄です。探せばすぐに見つかるだろうという楽観的な考えのままでいると、何ヶ月も待たされる場合があるため注意が必要です。

お金の問題

上記の仕事の問題と密接に関わってくることですが、お金は何をするのにも必要になります。

「厚生労働省の母子家庭世帯等調査2011年度」の調査によると、シングルマザー(母子家庭)の平均年収は180万が全体の48%とされています。決して裕福な生活ではないことがわかります。小さな子供がいると、残業を必要とする会社では働くことが難しいと思われてしまうことが多く、アルバイトやパートで生活している人が多いのが現状だからです。児童不要手当や児童手当は支給されますが、生活を楽にするほど支給されるわけではありません。

子供の問題

小さな子供の場合、働きに出るあなたの変わりに、子供を見ていてくれる保育園、保育所を探さなければなりません。小学校、中学校に通っている場合は転校が必要になる場合もあります。苗字を変えなければならない場合もあるため、子供に精神的苦痛を与えてしまうことは間違いないでしょう。

その他の問題

たとえば新しい生活を築くために賃貸を借りる場合、家探しも必要になります。母子家庭ということで断られる物件も、残念ながら存在するようです。それらをきちんと受けとめることが必要になります。自分と小さな子供だけだからと、安く狭い賃貸を借りた場合、子供の泣き声などで近隣トラブルの元になってしまうことも考えられるため、部屋選びは慎重に行いたい物事のうちのひとつです。

離婚の理由を明らかにしよう

なぜ離婚がしたいのか、理由を明確にしてみましょう。

離婚したいという感情は一時的なものではないのか、今一度考え直してみることも大切です。夫婦そろってやり直せる道があるのなら、ここで考え直してみても良いでしょう。

1 相手が浮気をしていた

2 暴力(DV)があった

3 悪意の遺棄があった(生活費を渡さないなど)

4 結婚生活を維持する努力をしなかった

5 性交渉がなかった

6 性格の不一致

考えられる理由は数多くありますが、離婚の理由を明確にしておくことは慰謝料や養育費を請求するうえで目安となります。相手に非がある場合、今後の生活のためには慰謝料を含め、請求できるものは請求をするべきです。

・協議離婚

話し合いの中で相手が非を認め、支払いに応じた場合、離婚協議書または公正証書(詳しくは離婚協議書と公正証書に記載)を作成することが望ましいとされています。

・離婚調停

相手が非を認めず、離婚を拒んでいたり、慰謝料の支払いに応じない場合は調停離婚を申し立てることができます。調停離婚とは、ふたりだけの話し合いで決着がつかない場合に、調停員と呼ばれる第三者がふたりの間に立ち、話し合いをまとめやすくするものです。「何が理由で離婚を求めているのか」を明確にして、それを調停員に納得してもらわなくてはいけません。そのためには証拠を揃えておく必要があります。

・離婚裁判

第三者がふたりの間にたち、それでも話し合いに決着がつかない場合、離婚裁判になります。ここまでこじれてしまうことは稀ですが、もちろんゼロではありませんし、裁判の中では数の多いものになります。

裁判で何よりも必要になるものは証拠です。きちんとした証拠を提出して、裁判官を納得させなければなりません。そうでない限り、言い逃れをされてしまったり、慰謝料の支払い金額が減ってしまう場合もあります。

お金の準備をしよう

離婚の決意が揺るぎないものでしたら、まずやることはお金の準備です。可能であれば、離婚を切り出す前にやっておきたい事柄です。

1 夫婦の共有財産がどの程度あるか

2 探偵に依頼する場合の費用

3 弁護士に依頼する場合の費用

4 裁判を念頭においた時の費用

5 離婚後の当面の生活費

6 様々な手続きにかかる費用

夫婦には財産分与というものがあり、離婚の際に夫婦共有の財産を分ける決まりがあります。結婚後に築いた財産はどのくらいかをチェックするだけではなく、資料としてコピーをしておくのも良いでしょう。

相手の浮気が背景にある場合、それを詳しく調べるために探偵社に依頼する方も増えています。証拠があれば、調停も裁判も有利に進むことになるからです。相手の口がうまく、言いくるめられてしまうことを心配して、弁護士に依頼する方も多いようです。自分だけではどうしようもない時には、離婚の問題や法律に詳しい弁護士は強い味方になってくれるでしょう。これらを念頭におくと、必要な経費が計算できると思います。

弁護士の相談に不安がある場合は、「弁護士を頼んだ場合の費用と探し方、選び方」の記事を参考にしてください。

その他にも、離婚後の生活を考え、それらを貯金することも必要です。

子供のための準備

夫婦ふたりだけではなく、子供がいる場合は子供の幸せを考えてあげなくてはなりません。子供にとって両親の離婚はマイナスな事柄であることは間違いありません。ある程度大きくなったのなら、子供の言い分もよく聞いてあげることが必要です。

親権者になるためには

父母共に親権者になりたい場合、当然ですが選ばれるのは一人です。

平成27年度の司法統計によると、調停・審判に進んだ夫婦の中で、父親が親権者として選ばれたものは1割程度です。このようにほとんどの場合、母親が親権者として選ばれていますが、必ず勝ち取れるものではありません。

親権を決める際、何よりも調停員に重んじられるのは「子供の幸せ」です。どちらの親と生活したほうが、子供は幸せに生活することができるかを吟味します。

相手が浮気をしたことが離婚原因になったとはいえ、それは子供の幸せとは別の問題として捉えられます。「子供に対する愛情」「親権者が健康であるか否か」「子育てに時間を割くことができるか」「経済的に余裕があるか」の他に、子供の年齢や、子供自身の意思が関わってきます。自分が親権者として相応しいかどうかを、調停員にしっかり伝えられるよう考えておかなければいけません。

子供の進路/転校する場合

離婚をして、住んでいた地域から引っ越す場合、子供の学校の転校のことを考えなくてはなりません。子供を別の学校に転校させる場合、少なくとも1ヶ月前には学校に連絡をします。

1 学校から「在学証明証」「教科書給付証明書」を受け取り、教育委員会(大抵の場合は市役所の中に入っています)に持っていきます。

2 教育委員会で、引っ越し先の学校を紹介され「転入学通知書」が交付されます。

3 新しい学校に連絡を入れ、すべての書類を持ち、新しい学校を訪ねます。

転校手続きはこのような流れになりますが、これはすべて子供の負担になっていることです。新しい学校に馴染むまで時間がかかります。精一杯のフォローをしてあげてください。

養育費について

離婚の際、夫婦で取り決めておかなければならない約束事の中でも、養育費は最も大切なものと言っても良いでしょう。

小さな子供が、大きく成長するまで長い期間支払いが発生するものです。月日が経つと払いたくないと拒む方も多く、毎月しっかりもらっている方は少ないと言われています。それを防ぐためには離婚協議書や公正証書は作成することが望ましいとされています。(詳しくは離婚協議書や公正証書に記載)

養育費にはだいたいの目安があり、年収や子供が何人かによって変わってきます。養育費の算定表はこちらから確認することができます。このように自分で調べられることも多数あります。面倒くさがらずに勉強しておきましょう。

離婚後の生活の準備

離婚して気持ちが一新した後にも、生活は続きます。生活費や仕事、住まいについて見ていきたいと思います。

離婚後の生活費

シングルマザーとして生活していくためには、毎月どのくらいのお金がかかるのか知っておくことも大切なことです。

「厚生労働省の母子家庭世帯等調査2011年度」の調査によると、シングルマザー(母子家庭)の約半分はパートやアルバイトで平均年収が180万といわれています。児童扶養手当を含めても年収が223万以下という場合も考えられます。

一例をあげてみます。

家賃 6万円
光熱費 1万円
携帯代 1万円
食費 3万円
日用品 4千円
交通費(ガソリン代) 1万円
衣料費 6千円
給食費 4千円
保険証 3千円
美容院・化粧品 6千円
交際費 1万円
合計 153,000円

この中には国民年金や医療費、子供へのお小遣いや急な出費は入っていません。子供が小さなうちは元夫から養育費をしっかり貰うことは考えておいたほうが良いでしょう。

シングルマザーおすすめの仕事

シングルマザーの多くがパートやアルバイトで生計をたてているのが、残念ながら今の現状でもあります。子供が小さいうちは時間の制約が多く、正社員として職につくことが難しい思われているように感じます。

しかし一念発起して資格を取得し、独身時代よりも稼いでいるシングルマザーが多いことも事実です。シングルマザーとして仕事を続けていくために、視野に入れたい資格として下記が人気になっています。

・医療事務、介護事務、ホームヘルバー

民間の資格のため、取得しやすい資格と言えるでしょう。介護の仕事は需要が多く、勉強しておけば仕事に困ることはありません。

・看護師、介護福祉士、ケアマネージャー

国家資格のため、条件は厳しく時間と費用がかかります。しかし国家資格をとってしまえば、必ず役にたつため、勉強をするシングルマザーが増えています。その場しのぎの仕事ではなく、将来を見据えて安定した職業を望むことが多いようです。

離婚後、どこに住むのか

離婚後にどこに住むのかは、離婚前から考え準備しておくことが必要です。「行くところがない」といったことにはならないよう、資金を含め準備しておきましょう。

アパートやマンションなどの賃貸物件を借りる場合、敷金礼金、不動産の仲介手数料と最初の家賃だけで20万以上はかかります。自分と、小さな子供だけだから安くて小さなアパートで良いと考えるのは早計です。壁が薄いことも考えられますし、その際、子供の鳴き声が騒音トラブルを招いてしまう場合があります。

公営住宅等は収入に応じて家賃が変わるため、収入の少ないシングルマザーには人気の物件になります。事実シングルマザーは優遇されているため、入りやすいというメリットはあります。しかし公営住宅は人気が高く、毎年の抽選になります。公営住宅に入れるとは限りませんので、その点も認識しておくことが大切です。

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