こんな理由でも離婚できる?悪意の遺棄になる行為とは

離婚 悪意の遺棄

婚姻関係を結んだ夫婦というのは、お互いに協力し合って生活していかなければならない義務があります。この義務は「同居義務・協力義務・扶助義務」と言われていて、民法にもしっかり明記されていることです。

これらを守らなかった場合は悪意の遺棄となって、遺棄された側は離婚を提起できるようになります。さて今回はそんな「悪意の遺棄」に関して詳しくみていきましょう。

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悪意の遺棄とは~結婚生活における3つの義務~

悪意の遺棄は前述したように「同居義務・協力義務・扶助義務」を怠ることを言います。意味は以下のとおりです。

同居義務とは夫婦がいっしょに生活する義務、扶助義務とは経済的な面で支え合うこと、協力義務とは生活において協力し合う義務「夫婦生活が破綻してもかまわない」と客観的に判断されてもしょうがないような行為がこれに当たるのですが、この線引きもなかなか難しいところです。配偶者がこの「悪意の遺棄」をしている・・・という悩みを抱えている方も多いでしょう。こういった場合は素人の判断だけでなく、法律に詳しい弁護士にしっかり相談していってください。

義務違反の証拠になるもの

それではそれぞれの違反に関して、どんなことが証拠になるのか紹介していきましょう。まずは配偶者が不倫相手や浮気相手のところに行ってしまって帰ってこない場合、これは同居義務を怠っていると言えます。肉体関係があることを示唆するメールやLINEのスクショ・ホテルに出入りしている写真が証拠になります。

DV・モラハラは力義務義務と扶助義務を怠っていると言えますからこれも証拠を集めておきたいところです。外傷がある場合は通院したことがわかるもの、自分の日記などをとっておきましょう。経済DVは相手のモラハラ発言をこっそり録音するというのがおすすめです。

<悪意の遺棄になる行為>

・妻に生活費を渡さない

・単身赴任している夫が自宅にいる妻や子供に生活費を送らない

・夫婦共働きであるにも関わらず夫が家事をしない

・健康面において問題がないのに働こうとしない

・暴力や虐待をする

・セックスを拒否する

・不倫相手のところへ行って家にほとんど帰っていない

「家事を協力しない」「セックスレス」というのはなかなか具体的な証拠として落とし込むのが難しいかと思います。辛いかもしれませんが、地道に日記や手記をつけるというのがおすすめです。これも離婚において立派な理由になりますから、配偶者の言動や行動をしっかり観察して文字に起こしておきましょう!

悪意の遺棄とならない行為

上記と似たようなことでも「悪意のとならない行為」もあるので、そのあたりは十分注意しましょう。

・仕事で転勤になり単身赴任せざるを得ない。そのために家に帰れない

・冷却期間として夫婦が別居という形をとっている

・夫婦生活が破綻したあとに別居を開始する

・子供の教育上、やむを得ず別居している

「諸事情があってどうしても別居という形をとらざるを得ない」場合は、悪意の遺棄にはなりません。仕事のため、子供のためという正当な理由があれば別居していても離婚事由としては認められないでしょう。

悪意の遺棄にあたる判例

ここで「悪意の遺棄が離婚事由として認められた具体的な判例」をご紹介します。

<判例1>

夫が酒乱。酒を飲むたびに妻や子供に暴力を振るってケガを負わせることも多々ありました。妻は命の危険を感じて家を出て、そのまま別居開始。

この事例は妻側から別居をスタートさせたという事実はありますが、その大元となっているのは「旦那の酒乱による暴力」です。なのでこの場合は夫側に「悪意の遺棄」があるとみなされて、離婚するとしても夫が有責になります。(妻は「同居義務違反」にはならない)

<判例2>

セックスレスも「夫婦関係が破綻した」ことを証明する要素になります。なのでセックスレスが理由で別居を始めた場合は、夫婦生活が破綻してからの別居と判断されてこれは仮に妻が出て行ったとしても「悪意の放棄」にはならないとされます。夫がセックスを拒否していた場合は、旦那が有責になります。

悪意の遺棄での離婚についての大切なポイント

実は悪意の遺棄で離婚することはそう簡単なものではありません。話し合いが長引けば長引くほど、離婚は難しくなっていくでしょう。やはり日々少しずつ証拠を集めていくというのがとても重要になってきます。頭に離婚がチラついたときには、まずは証拠集めからはじめてみてください。

夫婦関係がすでに破綻しているときには、お互いがきれいさっぱり別れたいという意思があるので比較的スムーズに離婚の手続きが進むでしょう。ただ一方が離婚がしたくてもう一方が離婚を拒んでいたらかなりこじれていきます。

パートナーとの話し合いに不安がある場合は、コチラの記事を参考にしてください。

基本的には離婚において有責な側から離婚を求めることはできません。配偶者について「これって悪意の放棄じゃないの?」と感じたら、法テラスでも結構ですので法律の専門家に相談してみるのも手かもしれません。

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